てんかん治療薬のテグレトールについて

てんかん治療薬テグレトール

テグレトールは長年てんかんの治療薬として使われてきた歴史のある薬です。
とくに、側頭葉など脳の一部で発作を起こすタイプのてんかんにテグレトールは高い効果を発揮するとされています。
また、三叉神経痛や双極性障害などの治療に用いられることもあります。

テグレトールは白い錠剤タイプの薬で、1錠にカルバマゼピンという成分が200ミリグラム含まれています。
カルバマゼピンは脳の神経細胞のなかにあるナトリウムチャネルを抑えることで効果を示す成分です。
この働きによって、脳の興奮状態を抑えることが出来ます。また、めまいや頭痛などの症状を抑える効果もあります。

テグレトールは、主に気分の高まりを抑えたい場合に適している抗てんかん薬となっています。
脳内で鎮静効果を持つ神経伝達物質であるGABAの働きを促進することによって、精神を安定させるという働きもあります。
しかし、欠伸をしたり手足が脱力するなどの症状にはあまり効果がないことが分かっています。

テグレトールの服用方法としては、1日に200ミリグラムから400ミリグラムを1回から2回に分けて飲むようにします。
その後は経過観察をしながら量を増減し、通常は1日600ミリグラムまで服用量を増やすことが出来ます。
症状によっては、1日あたり1200ミリグラムまで増量することが可能です。
テグレトールは即効性のある薬ではないため、通常は1週間ほど経った時点で効果が現れるようになります。

この薬を服用するのに注意を要する人としては、心臓疾患や肝障害、腎障害のある人などを挙げることが出来ます。
また、甲状腺機能が低下している人も服用に注意を要します。アレルギーのある人や妊娠中の人は、服用する前に医師に相談する必要があります。

テグレトールの主な副作用としては、眠気やめまい、ふらつきなどが報告されています。
そのため、自動車の運転をしたり危険な作業をする場合には服用に注意が必要となっています。
場合によっては、発熱や貧血などの症状が起きることもあります。

テグレトールと飲み合わせると危険な薬について

テグレトールは、他の薬との併用による相互作用が多く報告されている薬です。
そのため、複数の薬を飲んでいる人は、服用方法や飲み合わせに十分気を付けなくてはいけません。
他の向精神薬と一緒に飲んだ場合には、薬の効果が弱まったり、逆に副作用が強く出てしまうこともあります。

テグレトールとの併用が禁忌とされている薬もあります。
抗真菌薬のボリコナゾールや肺高血圧症治療薬のタダラフィル、エイズ治療薬のリルピビリンなどと一緒にテグレトール飲むことは出来ません。
テグレトールは、これらの薬の血中濃度を減少させて効果を弱めてしまうことが分かっています。

また、抗真菌薬であるボリコナゾールやミコナゾールと併用した場合には、テグレトールの血中濃度が急激に上昇して中毒症状を起こすことがあります。
それは、これらの薬がテグレトールの代謝速度を落としてしまうためです。中毒症状を起こした場合、強い眠気や嘔吐、めまいなどの症状が現れることがあります。
抗真菌薬系の薬とテグレトールは、一緒に飲むことを避けたほうが望ましいです。

また、タダラフィルやリルピビリンと一緒に飲んだ場合には、テグレトールの血中濃度を減少させることでこの薬の効果を弱めてしまいます。
抗不安薬や三環系抗うつ剤などと併用した場合にも、同様に薬の効果が弱まってしまうことが報告されています。

薬以外のものでは、飲料やサプリメントとの飲み合わせにも気を付ける必要があります。
アルコールやグレープフルーツジュースを一緒に飲むと、この薬の血中濃度を増やして眠気が強くなるなどの副作用が現れることがあります。
また、健康食品として販売されているセントジョーンズワートは、テグレトールの働きを弱めてしまうことが分かっています。
テグレトールの服用時には、これらの飲料やサプリメントを飲むことも避けたほうが良いでしょう。